生活習慣病外来
Lifestyle disease
生活習慣病外来
Lifestyle disease
生活習慣病そのものには、殆ど自覚症状がありません。長い時間をかけて動脈硬化を進行させて、ある日突然心筋梗塞や脳卒中などの重大な病気になることもありますし、徐々に腎臓の機能を悪化させます。重大な病気になって初めて生活習慣病に気づくこともありますので、定期的に健康診断を受けることが大切です。当院では、健康診断や人間ドック等で、高血圧症や糖尿病、高コレステロール血症を指摘された患者様のご相談を承ります。
生活習慣病は、動脈硬化だけでなく、認知症の重要なリスク因子であることも明らかになっています。2024年にLancetという医学雑誌に掲載された論文1)によれば、中年期(45~65歳)における生活習慣病をはじめとした様々な病態が認知症のリスクを増大させ、これらのリスク因子に対処することが、その後の人生における認知症の発症を遅らせたり予防したりする上で、非常に重要であると結論付けています。具体的には、高コレステロール血症の治療により7%、糖尿病の治療により2%、高血圧の治療により2%、禁煙により2%、それぞれ認知症のリスクを減らすことが可能であるとされています。健康診断で生活習慣病を指摘された方は、将来の認知症を予防するためにも、ぜひ一度ご相談ください。
1) Lancet 2024 Aug 10;404(10452):572-628
「仕事が忙しくて、つい通院から足が遠のいてしまった」
「特に症状がないから、薬を飲むのをやめてしまった」
「検査の数値が少し良くなったから、もう大丈夫だと思った」
生活習慣病の治療は、医療機関との長いお付き合いになります。様々な理由で、治療が途切れてしまうことがあるのは、決して珍しいことではありません。受診されていない期間が長くなると、「今さら行きにくい」「医者に何か言われるかもしれない」などと感じてしまうかもしれません。しかし私たちは、治療が中断してしまったことを決して責めたりはしませんし、再びご自身の健康と向き合おうとされているお気持ちを大切にします。むしろ、しばらくいらっしゃらなかった患者様が、再び無事に受診されたことを嬉しくも思います。
高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病は、自覚症状がないまま静かに進行し、ある日突然、心筋梗塞や脳卒中といった深刻な病気を引き起こします。治療の目的は、今の症状を抑えることだけではなく、何十年も続く患者様の将来の健康を守ることです。治療の再開は決して「後戻り」ではなく、未来の安心を手に入れるための、大切な再スタートと言えるでしょう。
凡例:[O]:先発品、[G]:ジェネリック、[AG]:オーサライズド・ジェネリック
※ [AG]の記載があるものは、オーソライズド・ジェネリック(AG)です。AGは、先発医薬品メーカーの許諾を得て製造されるジェネリック医薬品であり、先発医薬品と同じ原薬、添加物、製造方法などが用いられている一方で、価格は先発医薬品より安価に設定されています。当院では、AGを優先的に採用しています。ただし、すべての薬にAGが存在するわけではありませんので、AGが製造されていない薬については、通常のジェネリック医薬品を採用しています。
※ 院内採用薬は、予告なく変更になることがあります。