脂質異常症|本郷真砂ハートクリニック|文京区・春日駅徒歩1分

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脂質異常症

Dyslipidemia

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高コレステロール血症

 LDLコレステロールは動脈硬化の主要な危険因子であり、血清中のLDLコレステロール濃度が140 mg/dLを超える値を示した場合に高LDLコレステロール血症と診断されます。高コレステロール血症は高血圧と同様、それ自体に症状はありませんが、長い時間をかけて動脈硬化を進行させ、ある日突然に脳卒中や心筋梗塞などの重大な病気を引き起こします。また、LDLコレステロールは認知症の原因にもなります。LDLコレステロール値が116mg/dL以上の人は認知症のリスク増加し、39mg/dL上昇するごとに、認知症の発症率が8%増加することが報告されています。

 LDLコレステロールを低下させる治療により、これらの疾患の発症リスクを大きく減少させることができます。治療には、肝臓でのコレステロール産生を抑制するスタチン系薬や、小腸でのコレステロール吸収を抑制するエゼチミブ、コレスチミドなどの内服薬を主に使用しますが、家族性高コレステロール血症など特に重症の患者さんには、注射薬(PCSK9阻害薬)を用いることもあります。なお、治療を開始する目安や治療の目標値は、患者さんの合併疾患などによって細かく異なります。当院では、患者様の状態やリスクを的確に把握したうえで、適切な治療方針をご提案します。

高中性脂肪血症

 高中性脂肪血症は、10時間以上絶食した状態で行った採血で、血清の中性脂肪値が150 mg/dLを超えた場合に診断されます。血清中性脂肪の高値は、動脈硬化性疾患の発症との関連も示唆されています。

 治療は、まず生活習慣の改善(節酒、適切な栄養摂取、運動療法など)に取り組んで頂き、それでも効果が不十分であればフィブラート系薬やEPA製剤(イワシの魚油から作られた薬)などの薬剤を用います。なお、中性脂肪値が500 mg/dLを超えると急性膵炎を引き起こすことがあるため、特に早急に薬物治療を開始する必要があります。